靴とインソールは体の○○に異常をもらたす!?
靴とインソールは重要な機能を解説しています。靴文化が長いヨーロッパでは当たり前のことが、日本では100年の技術の進歩が遅れています。だからこそ、靴やインソールの重要性を分かってほしいのです。
日本では足に悩みを持つ人が多いにも関わらず、専門的に診療する医療機関であったり、靴やインソールの専門店が少ないのが現状です。靴やインソールに着目して、足からバランスの改善やパフォーマンス向上、足の病気について考えられた学問を「足病学」と言います。
靴の文化が長いヨーロッパやアメリカでは、「足病学」の研究や認知度が高いですが、靴文化が100年足らずの日本ではこうした学術的に基づいたインソールや靴の大切さが認識されていないのが現状です。
左右で異なる!?
偏平足や外反母趾になる日本人が増えています。しかし個人差がありますし、左右でも程度が異なってきます。
扁平足は歩きずらくなったり、疲れたりする傾向があります。扁平足や外反母趾になる人は
- 靴が合っていない
- 足の形がそもそも悪い
と言った原因があります。
外反母趾や巻爪は扁平足が原因で起こると言われてます。一度ご自身の靴が合っているのか、確認してみるといいかもしれません。
扁平足の原因とは?
足には3つのアーチがあります。外側縦アーチ、内側縦アーチ、横アーチの3つです。このアーチがあることによって、靴を履いていても足で地面を掴むことができます。
このアーチがないと骨が通常に位置を保てず、崩れて土踏まずがなくなります。
この状態が扁平足です。
外反母趾
外反母趾は親指が付け根から人差し指方向に曲がって変形する現象を言います。親指に原因があるわけではなく、親指に負担がかかる結果として、親指が曲がっていく現象です。
扁平足になる人はアーチがつぶれていくときに、立体的に潰れていくので指の向きが変わっていきます。親指の向きが変わることで扁平足が原因で外反母趾になっていくのです。
親指の向きが変わって、横アーチが低下すると親指が外側に向きやすくなります。ヒールを履いているから外反母趾になるのではなく、こうした扁平足が原因になるケースがあります。
男性や裸足の民族でも外反母趾になっていることからもよくわかります。日本では外反母趾=ヒールが原因のように考えられていますが、必ずしも外反母趾=ヒールではないのです。
通常の足
扁平足
この横アーチが崩れることによって扁平足や外反母趾、巻爪の原因になっていくのです。
踵骨が傾く
ひざ・腰の痛みにつながっていく
扁平足によって、踵の骨までもが傾き、その結果、ひざや腰などの痛みの原因にもなってくることが分かっています。土台となる足が悪ければ上部も歪んで、腰痛やひざ痛の原因となっていくのです。
したがってインソールや靴を見直すことによって、足元を直し、ひざや腰のトラブルを直すことが期待できます。
足の骨をあるべき位置に戻すのが足病学
足の骨をあるべき位置に戻すためには、靴のインソールが必須です。靴のインソールによって外反母趾や巻爪の原因となっている扁平足になるアーチを補正していきます。
靴のインソールを履くだけで体が軽く感じたり、歩きやすくなったりすることがあります。靴のインソールだけで足の力の入り具合や体のバランスが変わるためです。
靴やインソールを変えるだけで走る速度が上がったり、足を踏ん張ることによってスポーツのパフォーマンスを上げることが期待できます。
こちらが実際にインソールあり・なしで実験した例です。インソールを履くだけで体のバランスがよくなり、パフォーマンスが上がっていきます。
足には54個の骨があり、体全体の四分の一の骨が集まっています。それだけ大事な器官なのです。
アーチを保持して足の骨をぴったり合わせたときのみ、最高のパフォーマンスが出るようになっています。
インソールを抜いても大丈夫?
インソールでしばらく矯正していれば、インソールを抜いても大丈夫?と言った声が聞こえます。例えば眼鏡をかけていることを想像してみてください。
眼鏡はかけ続けなければ、視力は矯正できないですよね?インソールも同様です。インソールを靴に入れて使い続けなければアーチの矯正ができません。
あくまでもインソールはアーチをサポートするだけですから、靭帯・筋肉で作られるアーチをインソール作るわけではありません。
インソールはアーチを作らずに、アーチの形状になるようにサポートするだけなのです。インソールを靴に入れ続けることで、扁平足による足の疲れや痛みを改善することが期待できます。
インソールが日本で認知度が低い原因とは
今まで学んできたように、足にはアーチが大切であり、アーチが崩れることによって様々な足の病気になることが分かりました。
そして足のアーチを矯正するためには靴にインソールを入れることが有効的であることをご説明しました。しかし日本ではアーチのことや、靴にインソールを入れて矯正していくことはあまり認知度が高くありません。
その原因は、靴の文化の長さが関係していると言われています。ヨーロッパでは靴の文化が長く、数千年の歴史があります。しかし、日本の靴の文化は明治時代が始まってからですから100年ほどです。
ヨーロッパでは靴文化が長く、昔に貴族がヒールを履いていた時代に足のトラブルが多発し、靴・インソールの専門医が発達しました。一方日本では草履や足袋を履いていましたから、こうした足のトラブルがなかったと言われています。
このことが日本の足の医療が遅れている原因になっています。
インソールを使って健康な足を保つことによって、健康的になり、長生きできる要素になっています。